統括院長の石丸です。本日は、国分寺院の院長である中澤先生と腰痛についてお話させていただきます。
やはり鍼灸と言えば、肩こりや腰痛、頭痛でお悩みの方が来ることが多いです。その中でも今日お話する腰痛にはいろいろなタイプがありますが、実際に施術をしていて効果的なポイントなど、まずは中澤先生から説明いたします。
腰痛の原因について
中澤院長(以下、中澤):腰痛というのは確かにいろいろなタイプがあります。ただ、大切なことは東洋医学からみれば腰痛の原因ははっきりと見つけられることです。西洋医学ではレントゲンを撮って問題がないと、湿布薬を渡すだけといったことが多いようです。ですが、原因を見つけ取り除かなければ、湿布を貼っても腰痛を繰りかえすばかりです。
石丸昌志(以下、石丸):整形外科学会が発表していることですが、実は整形外科を訪れる患者さんの内、80%が画像と症状が一致しないそうです。腰がひどく痛くて病院に行ったけど「何にもありません。」と言われたというのはよく聞く話ですが、何もないわけがありません。原因があるから痛みがあるのです。ですが、その原因は西洋医学ではわからないのです。
東洋医学では『不通即痛(ふつうそくつう)』が原因だと考えます。「循環が悪いから痛みが出る」という意味の言葉です。レントゲンを撮っても、循環は映りません。また、人間はいつも動いていますから、静止画像で何かがわかるはずがありません。
例えば、証明をつけるには電球と配線と電気が必要ですね。明かりがつかなくておかしいからといって画像を見て、「電球も新しいし、電線もあります」というのが整形外科です。一方、東洋医学は「電気代を払っているか?」つまり電気がちゃんと通っているかを確認するのです。「通らざれば即ち痛みが出る」というのは電気が通っていなければ照明がつかないということなのです。
なぜ滞るのか?
中澤:今出てきた『不通即痛』という言葉の通り、気血の巡りが滞ると痛みが出てきます。そして、この滞りの原因は内臓にあると考えるのが東洋医学です。先ほどの例えでいうなら照明がつかないことが腰痛だとすると、電球が腰、東京電力の電気が内臓です。元々の電力供給が不足していれば腰まで電気が通らないので、照明は点滅したり、つかなかったりということになります。つまり、腰痛は電力不足のサインともいえるわけです。
東洋医学は内臓の働きを高めることができる唯一の施術法だと思います。また、食事の指導などで、より一層体を変えて、腰痛を繰り返さないようにしていくこともできます。なかなか腰痛が治らない方も是非一度東洋医学に足運んでいただきたいと思います。
石丸:大切なのは循環です。例えば整体やマッサージなど、その場は楽になってもまたしんどくなることはよくありますよね。これは揉むことでその時は循環がよくなり腰痛が軽くなるけど、体の循環能力は変わっていないので、しばらくするとまた痛みが出てしまうのです。
本当は内臓の働きによって自動で循環させることができるのです。そこを鍼灸施術することで症状が出ない体を作れるわけです。
血の巡りが悪いと他にも症状が出る
- 爪に縦線が入る
- 乾燥肌
- 足がつる
- 髪の毛が細くなってきた
- 髪の毛にコシやツヤがない
- 眼精疲労
石丸:腰痛以外にもこうした症状は全て血の巡りが悪いことが原因です。体のエネルギー源である血がしっかりまわらないとこうした症状を出てきます。当店に来られる腰痛の方に施術をする際、ハリを打つのは腰ではありません。腰痛の原因は腰ではなく内臓ですから、内臓の力を上げるところにハリをうつのです。
火のない所に煙は立ちません。症状は全て煙でしかないのです。内臓が強くなり、血がしっかりまわるようになれば、爪や髪、目、腰もまとめてよくなります。逆に言えば腰にだけ鍼灸施術をしていては、いつまでもよくならないということです。私自身、整形外科やカイロを経て鍼灸をしていますが、慢性病や腰痛の治癒に関しては圧倒的に鍼灸がいいと思います。
中澤:本当にその通りだと思います。整形外科でも原因がわからない方は、東洋医学専門の鍼灸院なら違いますので、ぜひ試していただきたいです。
石丸:東洋医学専門ということが大切です。マッサージと一緒に鍼灸をしているところではいけません。マッサージと鍼は本来理論が全く違います。例えるなら、寿司屋でお好み焼きを出すようなものです。どちらもおいしくなさそうですよね。そういった鍼灸には東洋医学の4000年の歴史の重みはないと思います。あくまでも東洋医学専門の鍼灸院で、施術を受けられてください。