東洋はり灸院 国分寺院の村田です。
- 「お腹を下しやすく電車に乗るのが不安」
- 「トイレに行くことが増えて仕事に集中できない」
こうしたお腹のトラブルは、誰もが一度は経験したことがあるのではないでしょうか。
実は私もお腹を下しやすく、首都高速道路で移動中に便意を感じたときは、大量の冷や汗をかいたものです。そこで本記事ではお腹を下しやすい方に向けて、下痢をしない身体になるために大切な3つのポイントについてお話しさせていただきます。
下痢の主な症状と原因
正常な便は水分を70~80%含んでいて、バナナのような形をしています。一方、下痢になると便の水分が異常に増えるため、水分を90%以上含んでいる状態です。ほぼ水分なので形もなく、ドロドロだったり水様便になったりします。
下痢の主な症状
- 水っぽい泥なような便が出る
- 腹痛
- お腹の不快感
などが挙げられます。
下痢の主な原因
- お腹の冷え
- 食べ過ぎや飲み過ぎ
- ストレス
- 食生活、生活習慣の乱れ
- 消化不良
- 刺激が強い香辛料の摂取
- 細菌やウイルス感染によるもの
などが考えられます。
なぜ下痢に鍼灸が効果的なのか
東洋医学では下痢の症状や原因を見極めるために、肝・心・脾・肺・腎の5つ内蔵のバランスをチェックします。下痢はこの5つのうち、肺の働きが弱くなっているときに起こると考えられます。
肺と大腸は密接な関係にあり、肺の働きが弱くなると大腸の働きも弱くなるのが特徴です。そのため、何らかの原因で肺の機能が低下すると、お腹を下しやすくなってしまいます。鍼灸施術は肺の働きを向上させることができるので、下痢の改善に効果的です。
当店の施術について
当店の鍼灸は全身にある360個以上のツボの中から、主に肺の働きを良くする効果のあるものを使って施術を行います。
- 孔最(こうさい)
- 肺兪(はいゆ)
- 裏内庭(うらないてい)
- 中脘(ちゅうかん)
- 天枢(てんすう)
といったツボが、下痢に効果的です。
下痢を改善するための3つのポイント
ポイント1 お腹を冷やさない
お腹が冷えると胃腸の血管が収縮して働きが悪くなり、食べ物の消化がしづらくなります。エアコンや扇風機の風に直接当たらないようにしたり、冷たい飲み物は避けて常温や温かい飲み物を飲んだりと、お腹を冷やさないことを意識して生活しましょう。
ポイント2 腸内細菌のエサとなる食材を摂る
腸内細菌のうち、善玉菌が少なくなると腸内が荒れた状態となりお腹を下しやすくなります。腸内細菌の働きを妨げる作用のある添加物が入った加工食品などは避け、食物繊維が入った玄米や豆類、海藻類を積極的に摂るようにしましょう。
ポイント3 腹八分目を心掛ける
食べ物は胃腸で消化吸収されますが、食べ過ぎると胃腸への負担が増えます。さらに、胃腸が正常に機能しなくなって消化不良を起こすと、お腹を下してしまいます。食事のときは「もう少し食べたいな」と感じるくらいの、腹八分目の食事量を目安にしましょう。
おわりに
私も昔はお腹を下しやすく、仕事中や車、電車、バスで移動するときはトイレにすぐ行けないため特に不安で、なるべくご飯を食べずに過ごしていた時期もありました。ですが、現在はほぼお腹を下さなくなり、不安を感じることもなくなりました。
私のお腹の調子がよくなったのは、鍼灸施術と規則正しい食事、生活習慣を心がけて過ごしているからです。下痢は、体質を変えることで症状が格段に良くなります。胃腸が弱くお腹を下しやすいと悩んでいる方は、鍼灸と正しい生活習慣で一緒に体質改善を目指しましょう。