日々、鍼灸施術をしていく中で不眠に悩む人はとても多いです。
一言に不眠といっても、
- 眠りにつくまで時間がかかる人
- 夜中に何度も目が覚めてしまう人
- 常に夢を見ているような感じで熟睡できない人
とさまざまなタイプがあります。
今回は、不眠に効果的なツボの紹介と呼吸法など手軽に生活に取り入れられることをご紹介していきます。ぜひ参考にしていただければと思います。
お灸のポイント
緊張が取れずにいつも興奮状態だったり、虚弱体質で五臓や気・血・水のめぐりが悪くなっている人には、巡りをよくするお灸が効果的です。
また、不安感や焦燥感が強く眠りにつきにくい人は、全身の血行をよくしてリラックスできるツボへのお灸をしてみましょう。
不眠解消ならこの3つのツボ
1.神門(しんもん)
精神を落ち着かせ、不安を取り除く効果の高いツボです。
緊張やストレスで不眠になっている人にオススメ。腸の調子を整える効果もあります。
2.湧泉(ゆうせん)
その名前どおり、刺激をすると生命エネルギーが湧き出てくるツボ。
気・血・水のめぐりを改善し、心身を元気にします。冷えが解消され体がポカポカしてくるので、眠りにつきやすくなります。
3.失眠(しつみん)
かかとの中央にあるツボで、東洋医学の古典にも登場する不眠の特効ツボです。
ここにお灸をすると血行がよくなり、全身を温める作用もあるので、冷え性の人にもオススメ。足のむくみ解消にも効果的です。
不眠対策ならこの呼吸法!
とくに寝つきが悪い人は就寝前にベッドの中で腹式呼吸をしてみてください。腹式呼吸をすると、横隔膜にある副交感神経が刺激をされて心身がリラックスし、眠りやすくなります。
腹式呼吸の正しいやり方
お腹に空気を溜めるイメージで鼻からゆっくり長く息を吸い込みます。そして、倍ぐらいの時間をかけて口からゆっくりと息を吐き出してください。息を吐く時に、心の不安も一緒に外へ吐き出すイメージで行うと効果がアップしますので、実践してみてくださいね。
腹式呼吸のやり方がわからない場合は、ベッドに入り天井に向かって強く息を吐きかければ大丈夫です。この時お腹が膨らんだり凹んだりするのを感じてみましょう。
精神の安定にもつながる瞑想
腹式呼吸以外に、副交感神経を優位にする瞑想も有効です。不安や悲しみを司る扁桃体の暴走を抑える前頭前野が鍛えられ、精神の安定にもつながります。
目を閉じて呼吸に集中する1分間の呼吸瞑想もオススメです。つい、眠れない時は睡眠薬に頼ってしまっている方もいるのではないでしょうか?
【動画解説】ツラい不眠症でお困りの方へ
石丸統括院長による解説
おわりに
スタッフの私自身も不眠で2年間ほど悩みました。ですが、薬に頼らずお灸や呼吸法、瞑想を取り入れて徐々に不眠が解消されました。
眠れないのはとても辛いことだと思います。正しくはケアをすれば少しずつ眠れるようになって体調も安定してきますので、諦めずに取り組んでみてくださいね。