テニスをされる方なら、一度は聞いたことがある「テニス肘」。ストロークのたびに起きる肘の痛みは、とてもプレーに集中できるものではありません。
テニス肘は正しい対処をおこなえば早期改善が図れますが、そうでない場合は治療期間ばかりが長くなってしまいます。
そこで今回は東洋医学の視点から、テニス肘の主な原因と“効果的な対処法”について詳しく解説していきます。
- 「初めてテニス肘を患ってしまった」
- 「なかなか肘痛がおさまらない」
そんな方は、ぜひ参考にしてみてください。
テニス肘とは
スポーツ障害の中でもポピュラーなテニス肘は、中年以降の方にとくに多くみられます。症状は肘痛だけでなく、前腕にかけて痛む場合もあります。
テニス肘は俗称で正しくは
- 外側上顆炎(がいそくじょうかえん)
- または、内側上顆炎(ないそくじょうかえん)
となります。
持ち上げる動作や手を捻る動作が繰り返されることで、肘に炎症が起きる状態を、外(内)側上顆炎と呼びます。
スポーツの中でもラケットを振る動作でこの症状がよく起きるため、「テニス肘」と呼ばれていますが同じような状態として「野球肘」もあります。テニスのプレイでいうと、フォアハンドで肘の内側が痛む場合は内側上顆炎、バックハンド時に肘の外側が痛む場合は外側上顆炎となります。
西洋医学の主な治療
病院での治療は、
- 消炎鎮痛剤
- 痛み止め
- また電気治療
などあくまで対処療法がメインとなるでしょう。
もちろん、これらの治療で完治すれば問題ありませんが、実際には症状を引きずる方が多くいらっしゃいます。
テニス肘の真の原因と対処法
痛みが肘の炎症からきている場合は、急性期に冷やすことや消炎鎮痛剤がとても有効です。しかし、静止時こそ痛みが増してくるといったケースでは、肘の炎症以外を疑う必要があります。実はこういったケースの場合「気・血」の巡りを促すことで症状が改善されるケースが多々あります。
人体にはエネルギーを運ぶための「血」と、生命の根源である「気」が絶えず循環しています。ところが何らかの原因でこの流れが滞ると、からだに痛みがあらわれます。これを東洋医学では不通即痛(ふつうそくつう)と呼んでいます。
解剖学的な検査で、原因がみつからない慢性的な痛みの多くは不通即痛が関係しています。西洋医学には「気・血・水」といった概念はありませんので、循環不良からくる痛みの対処は東洋医学の独壇場となります。
テニス肘には鍼灸施術
中国では4000年、日本においても1500年の歴史がある東洋医学の中で、不通即痛の改善に有効とされるのが鍼灸施術です。鍼灸施術とは、ツボの道である経絡(けいらく)に、鍼やお灸で刺激を加えることで気血の循環を促す施術法です。
テニス肘においては、肘の経絡上に鍼灸を施すことで気血の流れを促すことはもちろん、循環不良の原因となる臓器を強化する施術もおこないます。これにより主訴となる外(内)側上顆炎の改善はもちろん、次のような症状も快方へ向かいます。
テニス肘以外の症状 | |
鼻の症状 | 鼻炎・蓄膿・副鼻腔炎・後鼻漏など |
呼吸系のトラブル | せき込む・喘息・慢性扁桃炎・気管支が弱いなど |
皮膚のトラブル | 乾燥肌・アトピー・吹き出物など |
腸の症状 | 便秘・下痢など |
その他の症状 | 冷え性・手汗・足の裏に汗をかきやすいなど |
テニス肘の改善といえどもここまで総合的なケアができるのは、からだを包括的にみる東洋医学独自の強みといえるでしょう。
東洋はり灸院の鍼灸施術
ここからは東洋はり灸院での鍼灸施術ついて、3つのポイントに分けてお話しします。
1.五臓六腑の考え
東洋はり灸院は「五臓六腑」の考えをもとに鍼灸施術をおこないます。
五臓六腑とは
- 肝臓の「肝」
- 心臓の「心」
- 胃腸系の「脾」
- 肺・呼吸器系の「肺」
- 腎臓系の「腎」
人はそれぞれ体質や、からだを構成する遺伝子が異なるため、同じような症状でも原因はぞれぞれ異なります。からだの不調を根本から正すためには、五臓六腑の教えに施術を進めることが何より重要となります。
2.東洋医学にはリスクがない
西洋薬の大半は、石油の原産物から人工的に作り出したものです。そのため人体には有毒であり副作用があるのも当然です。
一方、東洋医学の漢方薬は自然由来のため副作用がなく、鍼灸施術においてもからだを傷つけるリスクがありません。
- 「薬の副作用に困っている」
- 「手術を受けるかどうか迷っている」
そんな方は、保存療法の東洋医学をぜひお試しください。
3.体質改善が進みます
東洋医学はからだのコンディションを整えることで自己治癒力を高めます。その結果、薬に頼らない強いからだ(体質)を作ることが可能となります。
東洋はり灸院は鍼灸のほか、漢方や食生活改善のアドバイスもおこなっております。本気で体質改善を望まれる方はスタッフまで、一声お声がけください。
鍼灸とあわせて安静を
このテニス肘の早期改善には、東洋医学の鍼灸施術がとても有効です。但しそれは、テニスを休止し安静にしていることが条件となります。
テニス肘は肘に過度な負担がかかった結果ですので、当然無理は禁物です。末永くスポーツを楽しむためにも、まずは改善することに専念しましょう。
おわりに
日本人がテニスの世界ランカーになるなどのニュースが報じられる影響もあり、テニスをはじめる方が年齢問わず増えているそうです。それに伴い、テニス肘でお悩みの方も増えているのかもしれません。
もし今現在、テニス肘でお困りの方はぜひ東洋はり灸院にご相談ください。一日でも早く症状を改善させるため、スタッフ一同全力でサポートさせていただきます。