- 「一日中胃がムカムカして食欲がない」
- 「空腹になると気持ち悪くなってしまう」
- 「体がだるくて眠気も強い」
多くの妊婦さんが経験するつわりは、人によって症状もさまざま。吐き気や頭痛、眠気などが続いても、妊娠中は薬も飲むことができないため辛いですよね。
そんな辛いつわりの症状には東洋医学の施術が有効です。今回は薬を使わず安全な、東洋医学の鍼灸施術と食事療法について詳しく解説します。
悪阻(つわり)のタイプ
つわりは、だいたい妊娠6週頃から始まり、10週をピークに16週前後におさまるのが一般的です。
つわりは食べると吐く、食べ物を見るだけでムカムカするといった吐きづわりや、空腹になると気分が悪くなったりめまいがしたりする食べづわりの症状が多くみられます。ほかにも嗜好の変化や特定のニオイがダメになるパターン、眠さやだるさが顕著に現れるなど、症状は十人十色です。
稀に唾液が止まらなくなる唾液づわりが起こることもありますが、今回は唾液づわり以外のつわりについてお話していきます。
つわりは原因不明?
つわりは現代医学では、まだはっきりした原因が解明されていません。
考えられることとして、以下の3つの要因が挙げられます。
①ホルモンの急激な変化
妊娠すると増える女性ホルモンのなかに、脳の嘔吐中枢を刺激するものがあるといわれています。
また、プロゲステロンというホルモンが腸のぜん動運動を低下させるため、便秘や吐き気につながるのではないかとも考えられています。
②母体の免疫反応
免疫反応とは身体に入った異物を排除しようとする働きです。
母体が赤ちゃんを異物とみなして起こるのがつわりなのではないか、という説もあります。
③赤ちゃんを守るため
妊娠初期はとてもデリケートな時期です。
そんな大切な時期に、母体が食べすぎたり動きすぎたりして流産につながらないよう予防するのがつわりの役割だという説も。
東洋医学の視点から見るつわり
東洋医学には生体機能を5つの臓に分類する考え方があります。
五臓とは次の5つです。
- 成長や発育、生殖に関わる「腎」
- 血や津液を作り出す「脾」
- 疏泄作用をもつ「肝」
- バリアとフィルター機能をもつ「肺」
- 生体の司令塔として働く「心」
これらを妊娠期間別に見ていくと以下のように5つに分類され、それぞれの五臓の働きが重要になります。
妊娠期間別 「五臓の働き」 | |
妊娠1~2ヶ月 | 肝 |
妊娠3~4ヶ月 | 心 |
妊娠5~6ヶ月 | 脾 |
妊娠7~8ヶ月 | 肺 |
妊娠9~10ヶ月 | 腎 |
つわりは「肝の時期」
つわりの時期は東洋医学でいうと、主に「肝」の時期にあたります。
この時期の肝は全身に気・血・水を巡らせ、必要なところに必要な分だけ配分する働きを用いて体内の解毒を行っています。この母体の解毒によって、つわりは引き起こされているというのが東洋医学の考えです。
東洋はり灸院の鍼灸施術
つわりには、症状緩和に有効なツボにアプローチをかける施術が有効です。
当店の経絡治療は、体内のツボ(経穴)に鍼やお灸で刺激を与える鍼灸施術でつわりの症状改善を目指していきます。
つわりに有効なツボ
裏内庭(うらないてい)
裏内庭は足裏にあるツボで、胃腸の働きをサポートします。
吐き気があるときは冷えていて熱さを感じにくいのが特徴です。
内関(ないかん)
吐き気に有効なツボで、手首の内側にあります。
自律神経を整える作用もあるといわれています。
安心・安全な鍼灸施術
ただでさえつわりで辛い時期、施術で痛みや不安を感じるのは胎児にも母体にも悪影響です。
当店の鍼灸は痛みや熱さのない鍼とお灸を使用するため、ストレスなく施術を行うことができるのでご安心ください。
鍼
鍼は極細のステンレス鍼のほか、金や銀の素材の鍼も用途によって使い分けています。これらは身体への負担が少なく、かつ効力を発揮しやすい鍼のため安全です。
お灸
お灸は品質にこだわり、国産の不純物なしのもぐさを手びねりして作っています。ほんのり温かく上品な香りで、リラックス効果も期待できるでしょう。
つわりに有効な食事指導
当店は必要に応じて、つわり期の食事指導も行っています。
肝の働きをサポートするには酸味が効果的です。そのためつわりの時期は、梅干しや穀物から作られたお酢を当店ではおすすめしています。ほかにも浄化作用のある苦み成分をとることも有効です。もし食べられるようであれば、にがりやニガウリを食べるといいでしょう。
とはいえ、つわり中は食べる行為そのものが辛い時期でもあります。そんなときはとにかく「食べられるものを食べる」ことがいちばん大切です。
終わりに
つわりの症状でお困りの方は、ぜひ東洋医学を頼ってみてください。
薬を使わず赤ちゃんにも優しい鍼灸施術で、ツライつわり期を乗り切りましょう。当店のスタッフ一同、心を込めて全力でサポートいたします!