
- 「最近、まぶたがよくピクピクする」
- 「疲れが溜まっているだけだろうか?」
そう軽視していませんか?
実は、この小さな痙攣は、片側の顔面が激しく痙攣する慢性的な難病、片側顔面痙攣(へんそくがんめんけいれん)の初期サインかもしれません。多くの方が病院でストレスや様子見と診断されますが、その間に症状は確実に進行していきます。
本記事では、顔面痙攣の早期対策に焦点を当てます。なぜ西洋医学の対症療法では不十分なのか、そして、症状の根本改善に繋がる東洋医学のアプローチについて、現役鍼灸師の視点から解説します。ぜひ最後までご覧ください。
片側顔面痙攣について【動画解説】
※施術効果には個人差があります。
まぶたのピクピクを甘く見てはいけない

「まぶたがピクピクする…」この軽微な痙攣が片側顔面痙攣(へんそくがんめんけいれん)という、片側の顔面が激しく痙攣する慢性的な症状へと移行する可能性があります。
顔面痙攣で悩んでいる患者さまから、「最初は小さな範囲でピクピクしていた」という話を聞きます。このまぶたのピクピクが頻繁に起こる、あるいは続くようであれば、それは危険なサインです。
顔面痙攣は慢性化すると非常に厄介です。人前で話したり、緊張したりすることで症状が強くなるため、精神的な負担も大きくなります。
進行を防ぐ鍵:早期治療の重要性

このまぶたのピクピクが続いている状態は、家に例えるならぼやが出ている状態です。このぼやの段階で対処できれば良いのですが、放置して大火事(片側顔面痙攣)へと移行してしまう人がいるのです。
顔面痙攣は、顔面神経麻痺よりも治りづらいと言われることもあります。一度大火事になってしまうと、改善は難しくなってきます。だからこそ、症状の初期段階こそが、実は重要なタイミングなのです。
西洋医学の対応と問題点

まぶたがピクピクしはじめた際、多くの方がまず病院を受診します。しかし、病院では「ストレスや過労のせいでしょう」と診断され、様子見となるケースがほとんどです。
病院での経過観察は一般的な判断ですし、症状が軽度な段階で自然治癒することもあります。ですが、進行する可能性がある人にとって、様子見はそのまま顔面痙攣へと移行するケースもあるので注意が必要です。
西洋医学の3つの主な治療法

西洋医学では、顔面痙攣は「顔面神経が血管などによって圧迫されている」ために起きるという理屈に基づいて治療が行われます。主な治療法は以下の通りです。
①ボトックス注射
神経毒により痙攣を抑えますが、効果は3〜4ヶ月で切れます。これは根本治療ではなく、永遠に対症療法を続けることになります。
②抗てんかん薬・筋弛緩剤などの処方
これも一時的に症状を抑える対症療法であり、根本治療ではありません。
③開頭手術
圧迫されているとされる神経に対して外科的にアプローチする最終手段です。非常にリスクを伴う治療法です。
その場しのぎの対症療法を続けているだけでは、症状はどんどん治りづらくなります。時間が経つほど治りが悪くなるため、対症療法を続けているうちに症状が悪化していくのです。
東洋医学という選択肢

西洋医学が構造的な原因(圧迫)に注目するのに対し、東洋医学では、循環障害や神経伝達の悪さといった、血流や気の流れなどの循環の問題で症状が出ると考えるケースが多くあります。
本当に顔面神経が血管に圧迫されている場合は開頭手術が根本治療となりますが、西洋医学の圧迫説が全ての場合において正しい原因であるとは限りません。本当の原因が東洋医学的な側面にあることも少なくないのです。
鍼灸・漢方こそ早期改善につながる

ぼや(まぶたのピクピクが続く・繰り返される)の段階、あるいはぼやが出たり消えたりを繰り返している状態であれば、東洋医学の鍼灸が有効です。個人差はありますが、早期の段階で鍼灸・漢方をはじめられることで、症状の改善が期待できます。
根本治療をどう選択すべきか

顔面痙攣の改善につながるのは、以下の2つです。
- 開頭手術(構造的な圧迫が原因の場合)
- 東洋医学の鍼灸・漢方(循環障害などが原因の場合)
まずは、副作用のリスクが高い開頭手術ではなく、鍼灸・漢方といった東洋医学的なアプローチを試してみることをおすすめします。
もし、ボトックス注射などで一時的に症状を抑える場合でも、効果が持続する3〜4ヶ月の間に、並行して鍼灸や漢方による施術をしっかりと行うことが重要です。
鍼灸・漢方を試しても全く改善しない場合に限り、本当に構造的な圧迫が起きている可能性が高まり、開頭手術を検討せざるを得なくなるでしょう。開頭手術には、術後に難聴などの弊害が出るリスクも伴います。
まずは、できるだけ早い段階で東洋医学の鍼灸を開始し、根本的な改善を目指しましょう。






