授かった命を突然失ってしまう「流産」
その中でも、習慣性流産に苦しむ方の苦痛と悲しみは想像を絶するものです。産まれてくるはずだった赤ちゃんへの罪の意識から、自分を精神的に追い込んでしまうのも無理はありません。
そのような度重なる流産に苦しんでいる方に知っていただきたいのが、東洋医学による鍼灸です。
- 「次こそ無事出産まで辿り着きたい」
- 「あらゆる手を尽くして次の妊娠をむかえたい」
そう願うすべてのご夫婦に向けて本記事では、
- 習慣性流産に多くみられる原因
- 東洋医学専門の鍼灸
この2つについて、鍼灸師の立場から詳しく解説しています。
母子ともに健康な出産をむかえるために、ぜひご覧ください。
習慣性流産とは
習慣性流産や反復性流産は、妊娠中に何らかの原因があり流産を繰り返してしまう症状を呼びます。
全妊娠の中で一回目の自然流産が起きる確率は10~15%と決して低いものではなく、胎児の染色体異常が原因となるケースもあります。
しかし複数回、流産が発生する場合は胎児だけでなく、夫婦どちらかに何らかの原因があることが疑われます。
西洋医学の治療
現代医学では、習慣性流産の起きる要因として次のことを挙げています。
- 黄体ホルモンの分泌量不足
- 子宮内膜機能不全
- 高プロラクチン血症
- 子宮筋腫
- 子宮内膜症
流産が繰り返される場合は、内視鏡や血液検査などがおこなわれますが、上記のような決定的な病因がみつかるケースは、そう多くはありません。
それは現代医学が起きた症状に対しての治療を追求する「対症療法」が軸となる医療だからです。
流産を繰り返さないために、「受精し着床した状態を保つにはどういう条件が必要か?」「なぜ受精卵が定着し育たないのか?」といった根本的な追及が進んでいないため、当然期待できる治療法もないのです。
東洋医学の捉え方
東洋医学では流産の対症法が、中国では4000年、日本でも1500年以上も前から確立されています。
流産してしまう原因の多くは腎虚(じんきょ)というからだの状態にあります。
腎虚とは
東洋医学はからだの働きをつかさどる器官を「五臓六腑」として捉えています。
五臓六腑
- 肝臓の「肝」
- 心臓の「心」
- 胃腸系の「脾」
- 肺・呼吸器系の「肺」
- 腎臓系の「腎」
五臓六腑のなかでも「腎」は、肝臓系の機能を司ると同時に、生命の根源として位置づけられています。
この腎の力が弱まっている状態を「腎虚」と呼び、腎虚であるが故に新しい生命を保てず、受精卵が流れてしまうと考えられています。
腎虚のほかにも、
- 栄養不足の「血虚」
- 生体の気が不足する「気虚」
という状態も流産に関係しているといわれています。
鍼灸の有効性
習慣性流産でも、検査でこれといった異常がない場合に有効なのが東洋医学の鍼灸です。東洋医学は国内おいても1500年の歴史があり、多くの症例に裏付けられた鍼灸技術は流産を繰り返してしまうような体質にも有効です。
習慣性流産に悩む方の多くは、次のような症状をお持ちです。
- 慢性疲労
- 元々不正出血があった
- 胃腸が弱い
- 足が冷える
- 頭痛持ち
- 腰痛
- 肌荒れ
- 体がほてる
一見すると関連性がないように思えるこのような症状、実はすべて腎の機能低下が関係しています。
このため「鍼」や「お灸」で腎の機能を高める施術をおこなうと、これらの症状が緩和されると同時に、流産しづらい体質へと変わっていきます。それはからだの不調が改善され、自己治癒力が高まるからです。現代医学は薬物療法や手術療法など、からだの外側からアプローチすることが特徴です。
一方で東洋医学はからだの中からアプローチすることが特徴です。また鍼灸には、薬によるからだへの負担や副作用の心配が一切ありません。新しく育む生命のため、自身のからだのためにも、ぜひ東洋医学専門の鍼灸を選択肢に入れてみてください。
東洋はり灸院がトータルサポートします
ここからは、東洋はり灸院での鍼灸施術について、3点ほど説明いたします。
1.からだの機能を高めます
流産が起こる原因の中でも、多数を占める腎の機能低下。腎の機能を正常化させるには、からだのあらゆる不調に向き合う必要があります。
東洋医学はからだの総合的な治療を理念としており、東洋はり灸院もまたこの考えに準じて鍼灸施術をおこないます。習慣性流産で鍼灸を選ばれる際は、東洋医学専門の鍼灸院を選ぶことが重要なポイントです。
2.食生活のアドバイス
体質改善として食生活の見直しが必要な場合があります。
あくまで一例ですが、腎の機能を高めるために
- ゴマ
- 黒豆
- ひじき
- 山芋
- なめこ
- オクラ
- 木の実
- 玄米
- 黒米
といった黒いもの、粘り気のある食材を奨めています。
そのほか、必要に応じてからだの各機能を高めるための食事療法もアドバイスしています。不安に思うことや疑問などございましたら、担当スタッフまで一声お声がけください。
3.安心できる施術環境
妊娠状態を継続するためには、体調を整えること、生活習慣の見直し、そして何より精神的な安定が必要不可欠です。
東洋はり灸院は、施術前のカウンセリングにもしっかり時間を取ります。お悩みの症状や心配事などありましたら、お気軽にご相談ください。多くの経験を積んだ国家資格者である鍼灸師が、サポートいたします。
東洋医学があなたの力になります!
習慣性流産の治療は病院でもおこなわれています。しかしその治療のゴールは、「出産だけ」に留まっているケースが少なくありません。
東洋医学は元気な赤ちゃんを誕生させるだけでなく、出産時の母親の体調からその後の子育てに必要な体力までも視野に入れて鍼灸施療を進めていきます。
東洋医学は長い歴史の中で、習慣性流産を含め数多くのお悩みを解決してきました。西洋医学のアプローチで結果がでなくても諦めないでください。今現在、たび重なる流産にお悩みの方は東洋医学専門の鍼灸を推奨いたします。あらたな選択肢としてぜひ検討してみてください。